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お賽銭

神社参拝の作法 その三

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お金に穢れをのせて祓う

 「よーし、でっかい勝負の前だから、張り込むぞぉ」なんて、ここ一発のご祈願に、お賽銭を奮発する方もいらっしゃいます。

 でも、なんでお賽銭を箱に放り投げるのか、不思議じゃありませんか?

 たとえ相手が人でも、小銭を放り投げて言うことを聞いてもらおうなんて、そもそもが失礼千万です。ヤンキーがクリームパンを買わせにパシラせるのと、変わりません。温和な“神さまのような人”でも、気色ばんでしまうはずです。

 お賽銭とは元来、所願成就のお礼として奉納するお礼金のことでした。
 それが転じてお願いの時に、もう叶ったもの、として奉納するようになりました。

 放り投げるのは、穢れをお金にのせて、祓うという意味があります。お金を支払うというのは、祓うからきたのだと思います。
 列島に貨幣経済が定着したのは室町時代から、というのが定説です。ですが、古くから貨幣は中国大陸から輸入していましたし、奈良時代には「和同開珎」という銅銭が鋳造されています。
 
 寺社跡の遺跡などを掘り返すと、大量の貨幣が発掘されることがあります。
 「なんだ、昔から宗教法人はもうかるんだな」という風な邪推はいけません。銅銭などのお金は、流通貨幣としてではなく祭祀用具として珍重され、社会に広がったのではないか、という定説があるのです。

 遺跡から出土したお金は、蓄財ではなく、寺社で浄化するために埋められたもの、つまり精神的な「マネーロンダリング」が目的なのだそうです。いや、本当の意味のマネーロンダリングをしていたのかもしれませんが…。

 さて、お賽銭の奉納の仕方ですが、とくに決まりはないようですが、二拝二拍手一拝の前、鈴を鳴らしたあとに奉納するのがスマートです。

やっぱり、お礼ですよ

 心構え的には、
 「前回祈願して、成就したことに対するお礼」もしくは、
 「今日参拝できるように、つつがなく暮らせていることへの感謝」といったお礼や感謝を述べることが先決です。
 それから、おもむろに二拝二拍手一拝のご祈願へ。

 本格的に、寺社へお礼をするならば「寄付」がおすすめです。
 神社では社殿の修復費用や、お祭りの協賛などを募集していますが、そこにご協力するのです。
 どんなメリットがあるかというと、寄付したことが正式記録に残ることですね。名前が張り出されたり。何より、参拝者やお祭りの参加者に喜んでいただけること。参拝者が喜ぶ方が、神さまも喜んでくれそうですし。

 お賽銭は「お礼」です。

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