七十踏み目 光雲神社
幸運お守り
花の季節には、桜吹雪のスロープと石段を上り切り、軽く汗が吹き出たころに境内につく。第二の鳥居をくぐると、槍を抱えた武士の銅像が。
「酒は飲め飲め飲むならば〜」の黒田節のモデルで、福島正則から名槍「日本号」を呑み取った母里(ぼり)太兵衛である。博多駅前の銅像は「黒田節の像」だが、ここは「母里太兵衛」。酒を飲み干して槍をいただくとは、九州男児なエピソードだが、母里は播磨時代からの家臣。
拝殿はシンプルモダンな風情。旧社殿は福岡大空襲で消失し、昭和20年に現在の社殿が再建された。そう見ると、清浄な雰囲気がよく保たれている。
お賽銭を賽銭箱に入れると、鶴の鳴き声が聞こえてくる。その時天井を見上げると、鳴き声の主と顔を合わせることができる。なぜ鶴? という気がしないでもないが、ようは縁起がいいから、だろう。
ボクが初めて光雲神社を訪れたときは深夜で、賽銭を放り込んだときに鶴の声を聞いたときは、首をすくめて白目をむくほどに驚いた。怪奇現象だと思ったほどで、予備知識なしだと幸運どころから心臓に悪い。
光雲と書いて“てるも”と読むが、音読みだと「こううん」である。となると、やっぱり幸運の神社ということで、この不景気なご時世に人気沸騰? かどうかわ知らないけれど、幸運のお守りを販売していた。
鈴がなるケータイストラップのようなやつで、これを振ると凛々とかわいい音がする。10種類くらいは形があったかな。価格は忘れたけれど「一つくらいは買って帰ろうか」「でも大人買いはしないかな」という金額だったと記憶する(してないも同然か)。
西公園には戦前、筑前藩勤王の志士、平野国臣、加藤司書、日露戦争で活躍した軍人吉野友愛の銅像があったが、全部軍部に供出され、戦後平野国臣像だけが復刻された。
この山には誰かを祀り上げたくなるような雰囲気でもあるのだろうか。
ともあれ、黒田如水、黒田長政、母里太兵衛、てるも神社の読み方くらいは、福岡っ子なら知っていてもバチは当たらない。











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