教えて! 神主さん vol.1 前編 住吉神社の高野権禰宜さん

福岡市博多区の筑前一ノ宮である住吉神社は、数ある神社の中でも古くからある神社の一つとして知られている。
古事記などの日本神話では、伊弉諾大神(いざなぎおおかみ)が筑紫の日向の橘の小戸の阿波伎原でミソギハラヘ(禊祓)をされたときに、天照大神、素戔男尊とともに、お生まれになったとされている。
社の歴史は1800年以上もさかのぼる。全国におわす住吉神社でも最も古いといわれ、根本宮ともいわれる、壮大なバックグラウンドの神社さんです。
神職の方にインタビューできるとあって、いろいろ質問を考えたんですが、まとまらずっ。
とにかく、思いついたところから聞いてしまいましたが、高野権禰宜さまはどっしりと、分かりやすく答えてくださいました。

ーー「ご近所にある神社を、地域のシンボルとか郷土史のアイコンという意味で見直したい」というのが、このサイトの最近のコンセプトなんです。でも、身近にある小さな神社ほど、接し方が分からなかったりするんです。
初詣に行くとか、年中行事的な感覚の人が多いと思うんですが、例えば、通勤途中にちょっと立ち寄る習慣をたくさんの人が持つようになったら、それだけでずいぶんと「幸せ」な人が増えるんじゃないかな、と考えたりするんです。
もっと、地域のシンボルとして親しまれたほうが、神さまも喜ぶと思うんですよ。
高野権禰宜
日本は昔から神の国、神道の国だといわれてきました。昔はおじいちゃんおばあちゃんと一緒に暮らしていて、家に神棚や仏壇があり、ご飯を食べる前に必ず神さま仏さまに手を合わせ、感謝をして食事を頂いていました。
最近では核家族化がすすんで、そういう習慣が忘れられていますね。毎日、家の守り神さまにお参りをして、通勤通学の途中に神社があればに参拝して、神さまの感謝の気持ちを感じながら暮らすのは、とてもいいことだと思います。
ただ信仰心というのは、今は一人ひとりの自覚の問題になっています。「毎日参拝する」ということを一般化するのは、なかなか難しい面があると思います。しかし、日本人って不思議なもので、旅行などしたときに、神社やお寺などがあったら「ちょっと寄ってお参りしようかなぁ」って思いますよね。だから日本人はまだ心の中には神や仏の信仰は残っていると思います。ただ表面に出していないだけです。
ーー 旅行などで出かけた先の神社には参拝するのに、身近な神社は見過ごしてしまう。神社に限らず、身近すぎることって再発見するのは確かに難しいですね。
神社には、地域のシンボルとかさまざまな機能というか、側面があると思うんですが、やっぱり神さまにお願いをしに行く場所というのが、一般的だと思います。
そこでっ。
神社で御祈願して、神さまに願い事を聞いていただく秘訣を、ズバリ教えてください。
高野権禰宜
まず、氏神さまにお願いに行きます。ただお願い(願い事)するのではなく、自分自身の普段の生活習慣や態度も新たに見直しなどをすることによって改善され、色々な願いが叶うと思います。私たちは、住んでいるところの神さまである氏神さま(※)に守られていますから、その神さまにお願いすることが基本です。
そもそも神さまは、私たち人間が推し量ることができない、位の高い存在です。今は商売の神さまとか、学業の神さまとか、いろいろなご利益をうたった神社があります。しかし、神さまは根源的には一緒だと思います。
たとえば、受験合格を祈願するならば、まず氏神さまに参拝して、それから天神さまなどに参拝されることですね。
厳密なルールがあるわけではないですが、一番大切だと思いますよ。
(※)氏神さま・・・自分自身が住んでいる所の守り神さま
ーー 学業の神さまと信仰されていても、学業だけしか聞かないよ、というわけではないんですね。神さまは縦割りではない、と。
強く達成したいことがあるならば、毎日ご近所の神社に参拝すれば、神さまに届きそう。ご近所の神社さんとのおつきあいの仕方が、何となく見えてきました。
高野権禰宜
そうですね。
ただ、神さまにお願いをしたあとは、お礼参りに行きましょう。これは大事なことなんですが、ほとんどの人は忘れています。お願いをしたのだから報告に行く、これは大切なことです。
たとえ、思ったような結果にならなくても、報告ををすることが大切です。
pages>> 1 2











[...] <<<前編はこちら> ーー 博多の住吉神社は、全国にある住吉神社の元宮といわれていますよね。大阪や下関にも住吉神社がありますが、それよりも古く、最初に住吉の神さまが鎮 [...]
ご意見ご感想を、お願いします。