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一三四踏み目 地禄神社(堅粕)

23 11月 2009 One Comment
地禄神社

●所在地 福岡市博多区堅粕4ー13ー4
●ご祭神 埴安神(埴安彦命・埴安姫命)
●ご利益 その土地の全てを司り、家内安全を守護

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“地禄”の意味

katakasu02 博多区堅粕の地禄神社は、神殿を仰ぎ見ると都市高速の高架がドンと背後にある。
 昔からここにおわす地禄神社のそばを、たまたま都市高速が通っただけなのだとは思うが、ボクの脳内風景では、地禄神社の神さまがエイヤッと支えているように見えてしまう。

 地禄神社という名前のお宮は、各地にある。これまでもいくつか紹介してきたが、「地禄」という意味が分からないままだった。

 このお宮の御由緒を読むと、すんなりと分かった。
 埴安の神さま(埴安彦命・埴安姫命の二柱)は、「土地に関するすべてを司り、そこに住むものの家内安全を守護し給うにより地禄と敬ふ」。

 禄というのは「禄を食む」の禄で、地禄神社とは、土地から生じる恵みを与えてくれる、もしくは恵みがたくさんあることを願う神社という意味ということになる。

katakasu03 竹下の地禄神社塩原の地禄神社を紹介してきたが、いずれもかつては農村地帯。両者の境内には、土地改良の石碑が建っていることから、農村の中でも豊かで、先進的なコミュニティ(「カムイ伝」でいうところの正助のいる花巻村に相当)に地禄神社が建っていたのではないか? 
 各地の地禄神社はそれぞれ、ご神域も広く、建物の調度もビシッとしているからだ。

 何気なくこのお宮を参拝させていただいたが、拝殿本殿のレリーフ、石造りの鳥居など、かなりビシッとしている。また、ご神域の清掃も行き届いていて、この日は夕刻の参拝だったにもかかわらず、清浄な雰囲気が保たれていた。

おもんじさま

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 さてさて、このお宮は貝原益軒の「筑前国続風土記」(1706年)に記されていることから、18世紀の初頭には盛大にお祀りされていた。

 拝殿の建築年代は明記されていないが、とても歴史を感じさせる。拝殿の中をのぞいて、明治15(1882)年という数字と大正●年(数字が読めず)と記された2つの棟木が掲げてあったので、まぁ少なくとも100年くらい前には、(戦災にあっていなければ)この建物が建っていた、のか。

katakasu07 素朴な白木造りのお宮に見えるが、拝殿のレリーフはなかなか細かく、本殿の懸魚飾りの獅子頭はなかなかの迫力。屋根に建つ跳ね上がった獅子の飾りもかわいい。

 本殿の周りは鉄さくで囲われ、その上部が有刺鉄線で保護されているのは、ちょっと世知辛いか。でも錆びた有刺鉄線は、ボクの中では好きな風情でもある。
 つい、乗り越えたくなるが、ボクもそんな年ごろでもないから、今回は眺めるだけにとどめたけれど。

 拝殿の中には、たくさんの絵馬、あと数々の写真が奉納されていた。
 本当は中に入って一つ一つ、つぶさに見学したかったが、施錠されていて入ることあたわず。

 「西堅粕長命会」という縁起の良さそうな会の奉納が多い。長寿村だったのか?
 木枠の間からレンズを差し込んで撮影し、それを拡大再生しながら、あれこれ想像を巡らすのは、傍目からは怪しいと思うが、自分としてはたいそう楽しいものである。

katakasu05 境内社として天神さまと「おもんじさま」の2社がおわした。おもんじさまとは文殊菩薩さまのことで、子供に智慧を授ける智慧と学問の仏さま。

 唐獅子にまたがった姿で顕現する仏さまで、地禄神社には獅子モチーフの飾りが多いのは「おもんじさま」の影響なのだろうか。

 埴安の神さまは、火の神を生んで死ぬ間際のイザナミさまがもらした大便から生まれた神さまだ。とくに本稿とは関係ない記述だけど、ボクはこのエピソードがとても好きなのだ。

 神さまも死ぬ間際には、ウンコをもらす。そのウンコですら神さまとなる。
 ああ、日本神話っていいなぁ、と思う。

【疑似参拝モード:地禄神社】


One Comment »

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