一四五踏み目 地禄神社
| 地禄神社
●所在地 福岡市博多区青木成岡 |
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長い参道をまた登る
地禄神社は、埴安の神さまをお祀りするお宮だ。
今、地禄のお宮さんを訪れると、住宅街のど真中にあることが多いが、ボクは「地禄」という文字を見ると、周囲は田園風景に見えて仕方ない。
小高い丘から、眼下には水を張った水田が広がっていたのだろう。
田植えの後、お神さまに無事作業が終わった報告をしに参道を登る途中、振り返ると、落ちていく夕陽の残照に照らされた田んぼを見て、満足満足。
妄想もここまでくると「霊視」のレベルになっているかもしれない(いや、ギャグですよ。本気にしないでください)。
参道はかなり整備が行き届いていて、全体的に新しい。灯籠の緋色も燃えんばかりだし、手すりなんかビカビカだ。このお宮も福岡西方沖地震の被害があったとかいな? と思いながら、坂道をゆるゆると登っていく。

参道の途中にアルミ製の由緒書きがあったので、熟読。地震の被害というわけではなく、全般的に老朽化したということで遷宮されたようだ。平成15(2003)年というから、地震の2年ほど前だ。新しいお宮は、福岡ではかつてないほどのグラグラに、バシッと耐えることができたのだろう。
周囲のお宮にあったような「震災復興」といった文言は、ボクには見つけられなかった。
天保4(1833)年という年号が刻まれた、改修鳥居の扁額には「埴安田神」という文字が見えた。田の神さまであるのかぁ。
鹿児島を中心とした南九州で現在も路傍に立っている「田の神(たのかん)さぁ」というお神さまは、まさに田の神さまであるのだが、田んぼシーズンではない秋から春にかけては山の上におわすと信じられている。
ということから、小高い丘におわすこのお宮の埴安田の神さまも、平地の依り代に降りていったりしたんじゃないだろうか。空港の敷地は思った以上に広大だ。田の神さまの守備範囲は結構広い。
拝殿と本殿は、総土佐檜造とかで、すげーご立派である。
堅魚木も千木もズバッとして、装飾もこまごまと丁寧に造り込まれているのが分かる。
本殿には、管公も合祀されているというが、記録によると元禄のころから、地禄天神社として尊崇されていたそう。
また、席田飛行場建設時に、滑走路のところにあったという天満宮も合祀されている。
福岡空港以前の風景はボクはもちろん見たこともないけれど、天満宮があったということは、集落もあったということだろうなぁ。
どんな人が住んでいたのか? ボクが幻視したあのおじいさん(そう参道を登っていたのは白髪を結ったじっちゃんで、杖をついていた)は、国内線の第1ターミナルビルあたりに家があった。
そして、田の神さぁは、そのおじいさんの田んぼの前にたたずんでいた。
このお宮を参拝している間、ずっと犬に吠えられていた。
どんな顔をしたワンちゃんなのかと、声の方を見てみるとオリに入れられた立派なシェパードだった。戦ったら、絶対殺される…。吠えるのが犬の仕事だしな。参拝するのはボクの仕業だし。両者やることやってるってことで、心の中でシェイクハンズ(というか、お手)して、参道をくだった。シェパードの声が、だんだん小さくなっていった。














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