六十九踏み目 桜ケ峯神社
| 桜ヶ峯神社
●所在地 |
桜坂のてっぺん
桜坂とは、あでやかな地名である。桜の花は木花之佐久夜毘売の化身ともいわれる。ところで、桜坂という坂はあるのだろうか? 地図を眺めてみてもない。誰か「ここが桜坂だよ」というのが分かる方は教えてほしい。
桜坂という地名は昭和42年に誕生したもので、桜ヶ峯という集落の名前からとったものだとされている(@角川日本地名辞典福岡県)。
たしかに、昭和36年の福岡市地図を見ると桜ヶ峯という地名があった。![]()
桜坂というと閑静な、ちょっと高級な住宅地というイメージ。それは江戸時代からそうだったようで、この辺りには黒田藩の家老クラスの屋敷があった。幕末、黒田藩の勤王派の指導者であった加藤司書の屋敷の石碑が残っている。
いわば、福岡の山の手地区だったわけである。桜ヶ峯という地名は「この集落の地蔵堂に桜の木がたくさんあったから」(@角川日本地名辞典福岡県)ということらしいが、果たして地蔵堂というのは桜ヶ峯神社のことだった(らしい)。
この丘陵地帯は、黒田藩主が鷹狩りにやってくる御殿場でもあり。ボクはこの丘陵地帯全体を総称しての“桜坂”だと認識しているが、桜ヶ峯は桜坂のてっぺんだと思う。
大祓詞
桜ヶ峯神社のご祭神は、瀬織津媛神(せおりつひめかみ)・速佐須媛神(はやさすらひめかみ)・気吹戸主神(いぶきどぬしかみ)・速秋津媛神(はやあきつひめかみ)とある。
この神様方は、耳慣れないかもしれないけれど、祝詞の大祓詞に登場する。
大祓詞とは、6月と12月の晦日に罪や穢れを祓うために奏上される祝詞で、さまざまある祝詞の中でももっとも一般的なもの、といえるだろう。
ボクは実は、大祓詞を暗記している途中である。神前でそらんじることができたらカッコいいだろうなぁ、と思うからである。それに、大祓詞は奏上すればするほど、霊験あらたかという話しもある。
内容は、大きく前段と後段に分かれていて、前段は天孫降臨して神様が日本をおさめることになった経緯と、その神様のもとで犯した罪と穢れを祓う方法が示される。が、方法というのは「天津祝詞の太祝詞ごとを宣れ」といわれているだけで、肝心の「天津祝詞の太祝詞ごと」の具体的な文言は全く記されていない。
後段は、そうして祓われた罪と穢れがどのようにして消え去るか、ということが説かれている。
肝心要がないにも関わらず、誰もが認める尊い祝詞になってしまうのは、すごいですね。ちなみに、祭神の四柱は祓戸神(はらえどのかみ)とも呼ばれ、それぞれ連係プレーで禍事を消し去ってくれる。
瀬織津媛神→急流の瀬におわし、もろもろの罪と穢れを川から海に流す
速佐須媛神→潮の流れの交わる渦巻きの中におわし、罪と穢れをザンブと呑み込み海底に沈める
気吹戸主神→根の国・底の国に通じる抜け穴におわし、息を吹いて根の国・底の国に罪と穢れを吹き飛ばす
速秋津媛神→根の国・底の国におわし、罪と穢れをこなごなに消滅する
桜ヶ峯神社の由来書では、祭神の「なぜなに」について触れられていないが、ともかく霊験あらたかなことが縷々と述べられいてる。
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